JP
1. はじめに
スー プラディスクモジュールを装着する際には、 必ず以
下の手順に従ってください。
製品データシートと併せて、 こちらの説明書は注意深
くお読みください。
多くの経験から得られた貴重な情報が記載されてい
ます。
全ての注意事項に従い、 必要に応じて作業者の作業
手順書に組み入れて下さい。
いくつかの手順が用途に合わない場合は、 システムを
完成させる前に、 ポール社またはお近くの販売店にご
相談ください。
ポールの現在の推奨以外の方法で本製品を使用した
場合、
怪我や損傷につながる可能性があります。
当社は、 このような人身事故や損傷に対して責任を負
いかねます。
2. 仕様
最高使用圧力および温度は、 フィルターの型式とメ
ディアによって異なる場合があります。
詳細は該当するデータシートを確認いただくか、 当
社またはお近くの販売店にお問い合わせください。
仕様条件の範囲外でのご使用や、 構成素材に適合し
ない流体でのご使用は、 人身事故や機器の損傷の
恐れがあります。 (適合しない流体とは、 化学的作
用、 軟化、 応力の負荷ないしは構成素材に悪影響を
及ぼすものが該当します。 )
詳しくは、 耐薬品性ガイドUSTR 2305を参照下さ
い。
3. 機器の受領
(a) 直射日光の当たる場所を避け、 配送された梱包
状態で、 0 °C – 45 °Cの清潔でよく通気した無臭
の乾燥した環境でフィルターを保管してくださ
い。
(b) 装着の直前まで包装から取り出さないでくださ
い
(c) ご使用前に袋とパッケージが損傷していないこ
とを確認して下さい。
(d) 選定したフィルターのタイプが用途に適切である
ことを確認して下さい。
各フィルターアッセンブリーには、 製品の型式の
他に、 製造バッチ番号が付与されています。
(e) スープラディスクモジュールは生産後36ヶ月以
内にご使用下さい。
例外: BIO SDモジュールについては、 製造後18
ヶ月以内にご使用下さい。
4. 装着と操作上の注意
スープラディスクモジュールは、 厳しい基準に基づい
て製造されている高品質の製品です。
取り扱いとフィルターハウジングへの装着は、 注意し
て行って下さい。
装着前に、 選択したフィルターの型式が、 ろ過流体に
適合していることを確認する他、 以下の注意事項に従
って下さい。
(a) フィルターの汚染を防止するため、 手袋を着用す
ることをお勧めします。
(b) フィルターハウジングに付属している装着およ
び操作の説明書の指示に従って下さい。
(c) モジュールの安全に装着するため、 適切なリフ
ターや挿入器具の使用をお勧めします。
(d) ハウジングは完全にエア抜きをしていただきま
すようお願いします。
(e) 必ず無加圧状態でのみフィルタユニットを開い
て下さい。
(f) SUPRAdiscモジュールには、 公称ろ過精度の
デプスシートメディアが使用されています。 微
生物的安定性を目標とするプロセスでは、 微生
物管理用フィルターを使用いただくか、 加熱殺
菌を最終工程として採用することが推奨されま
す。
4.1 ダブルOリング仕様のスープラディスクモジュール
Oリングが損傷を受けておらず、 溝の位置に正しく設
置されていることを確認してください。
フィルタハウジングのシール面に汚れや傷がないか
確認して下さい。
取り付けを容易にするため、 ろ過流体に適合する適
切な液体にガスケットを浸してOリングを潤滑する
ことを強くお勧めします。
多くの場合、 装着後の最終リンスに使用するのと同
品質の水で十分に潤滑することができます。
その他の潤滑剤については、 ポール社までご相談下
さい。
設置後、 フィルターを蒸気滅菌する場合や、 沸点以
上の温度にさらされる場合などは、 低沸点の潤滑剤
(例えば、 エチルアルコールまたはイソプロピルアル
コール) を絶対に使用しないでください。
その際には、 Oリング間に高圧の蒸気が発生し、 Oリ
ングアダプターを損傷する原因になります。
接触面の湿潤が保たれるようにスープラディスクゆ
っくり回転させながら挿入し、 静かに無理のない場
所で止めて下さい。
モジュールを無理に押し込もうとしないで下さい。
最後にモジュールを時計方向に回し、 固定プラグに
はめ込んで下さい。
最後に、 モジュールを時計回りにねじ
4.2 フラットガスケット仕様のスープラディスクモジ
ュール
ガスケットに傷がないこと、 両端部がモジュールの
溝にはめ込まれていることを確認して下さい。
ハウジングとシールナットのシール面に汚れや傷が
ないか確認して下さい。
ガスケットの湿潤は必要ありません。
タイロッド上でスープラディスクモジュールをスライ
ドさせ、 所定の位置で、 シールナットの手締めをお
願いします。
その後、 締め付けスリープをモジュール1個あたり3
回、 回します。
次に、 締め付けスリーブを取り付けたあたり3回回
します。
5. すすぎ
スープラディスクモジュールの使用の前に、 用途に
よって、 順方向に冷水ないしは温水で通水すること
をお勧めします。
特別な場合、 ろ過対象の液、 ないしゃろ過対象の液
に適合する液体ですすぎを行うこともできます。
推 奨 洗 浄液 量は、 フィルター面 積1m
2
あたり、
50L (スープラディスクHPモジュールの場合、 1m
あたり100L) です。
すすぎの推奨流量は、 最高使用温度85℃で、 ろ過
運転時の流量の1.5倍です。
6. 再生
スープラディスク 1の場合:
スープラディスク 1モジュールは、 正方向の流れで
のみ使用できます。 これは、 すすぎ、 再生、 殺菌、 ろ
過などのすべての工程に適用されます。 逆方向の圧
力がかかると、 フィルタシートメディアが損傷する原
因になります。 下流側からの加圧や、 蒸気処理後の
負圧が発生しないようお願いします。 ハウジングの
下流側 (ろ液側) に逆止弁の設置することをお勧め
します。
スープラディスクⅡの場合:
スープラディスクIIモジュールは正逆両方向の流れに
耐えるように設計されています。 逆洗がシートメディ
アの再生に効果的な場合があります。 逆洗を実施さ
れる場合、 逆洗用ツールの使用を推奨します。 逆洗
用ツールの注文に際しては、 ポール社までお問い合
わせください。
逆洗用ツールをSUPRAdisc IIモジュールに組み合
わせて使用する際、 逆方向 の最大差圧0.5 bar ま
で、 冷水によるすすぎが可能になります。 圧力の衝
撃を避けるために、 ハウジングの下流側 (ろ過側)
に逆止弁の設置することをお勧めします。
6.1 SIP蒸気滅菌
SIP蒸気滅菌が可能な製品については、 該当するポ
ール製品情報資料を参照してください。
滅菌手順の詳細は、 当社資料USD 2299に掲載さ
れています。
スープラディスクモジュールの損傷を防止し、 最適に
使用いただくため、 フラッシング、 蒸気滅菌、 ろ過を
実施している間は、 ろ過中の圧力と逆圧の急激な変
化は絶対に避けて下さい。
蒸気や温水の流出による怪我を避けるため、 適切な安
全対策と保護対策を講じていただく ことが必要です。
7. EC指令94/9 / EC: 防爆域で使用される機器
の安全指令、 ATEX)
スープラディスクモジュールは、 適合するポール社の
フィルターハウジングまたはアッセンブリーに装着
された場合、 ATEX指令に準拠していますが、
モジュール自体にATEX適合マークを付けることは
要求されていません。
この指令の規定では、 フィルタモジュールは、 独立し
た機能を有する機器としてみなされていませんが、
機器の動作に不可欠な構成要素と考えられる可能
性があります。
設備全体の一部として、 フィルターモジュール自体の
適合性は、 評価されています。
7.2 温水滅菌
2
スープラディスクモジュールは温水 殺菌が 可能で
す。 この殺菌は5.に記載されている温水のすすぎ工
程の後に行うことが最善です。
温水の温度は、 ハウジングの出口側で>85℃に調整
することが必要です。 85℃に達したら、 25~30分
間、 温水循環を行います。
8. フィルタモジュールの交換
SUPRAdiscモジュールは、 プロセスのGMP規定に
従って交換して下さい。
フィルターを複数回の製造バッチに使用する場合、
最大許容圧力に達するか (該当するポール社のデー
タシートを参照下さい) 、 ろ過流量が許容以下まで
低下するか、 どちらか早く発生した時点で、 交換され
ることをお勧めします。
フィルターを破棄される際には、 所管地域のの安全
衛生および環境基準に従うようお願いします。 廃棄
モジュールの清浄化は試みないで下さい。